1月の園だより

「わたしを強めてくださる方のお陰で、わたしにはすべてが可能です」

(フィリピの信徒への手紙 4:13節)

 

園長 本田栄一

新年を迎えました。元旦は、穏やかな小春日和の一日でした。

この一年も、日々、子供たちの健やかな成長を神さまが見守って下さり、一人ひとりの歩みが守られるように祈ります。

1月の暗唱聖句は使徒パウロのフィリピの教会の信徒に向けて書かれた手紙から引用されています。「あなたを支えてくださるお方を見上げて、確かな拠り所に足場を得ればあらゆることが実現可能だ」。心強い支えになる励ましのことばです。高校生のころ、この聖句を英語で覚えて、机の前に掲示して目標にしていました。神さまが自分を強めてくださるから、何事も達成可能になる!このことばが大きな支えになりました。

 

パウロは、若いころ、サウロと呼ばれ、ローマ市民権をもち、ユダヤ教の学者ガマリエルの下で学び、ファリサイ派の指導者として活躍し、キリスト教徒を迫害して各地を回る役割を担っていました。ところが、ダマスコという町にやってきたとき、不思議な体験をして回心をします。いままで迫害していたキリストの教えを伝道する使徒へと変えられるのです。

 

回心前のパウロはユダヤ教徒としての自分のキャリアを誇りとしていましたが、実は健康上のハンディを抱えて悩んでいました。自ら「肉体に刺さった棘」だと表現しています。回心後は、その弱さを隠すのではなく、ハンディを受け入れて、「弱さを誇り」として生きていこうと変えられたと告白しています。

日常生活のなかでは強さをよしとして、弱さを隠して、他人には見せないようになりがちです。しかし、そうではなく、ひとはさまざまな弱さを抱えもち、周りの人びとから支えられ感謝する生き方こそ、真の強さを引き出す力を与えてくれるのだとパウロは伝えようとしているのではないでしょうか。そして、何よりも、神さまの見守りのなかに導かれていることを確信して、歩んでいこうと今月の聖句で勧めています。

 

 


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