11月の園だより

11月暗唱聖句

「同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして、私の喜びを満たして下さい」

フィリピ 2章2節

園長 本田栄一

 

台風19号の被害が各地に拡がり、生産者の声を聴いているとこころが痛みます。

泥をかぶった生産物を前にして、茫然自失の状態でインタビューに応えている姿をみてことばを失いました。

災害のたびに思わされることですが、少しでも、被害を防ぐ手立てを打てなかったのか、甚大な被害を想定して、地域の住民のいのちを守る判断がなされたのか、疑問が残るケースも 報告されています。

 

現在は台風の到来に備え、予めデータをもとに対策を講じることは可能です。

気象情報は衛星を通して、世界中の専門家が観測しています。しかも精度の高い予測が可能になっています。確実に自然災害は繰り返します。

天災を人災にしないために経験に頼るのではなく、新しい知見、最新の情報を学んで備えたいと思います。

 

ところで、今年もNHK合唱コンクール・小学校の部で日野市立七生緑小学校が優秀校に選ばれました。私の地元の小学校です。毎年、連続して受賞しているようです。市内に「おめでとう」の垂れ幕が掲げてあり、市民からも愛されている合唱団となっています。

この合唱団を指導しているのは後藤朋子さんという音楽の教諭です。国立でピアノを専攻して、リトミックを学んで、毎朝、子どもと練習をともにしてきました。その間に合唱は声合わせではなく、こころを合わせ、共感しながら、作品をつくりあげる共同作業であり、子どものこころに寄り添っていくことだと考えが変わったそうです。技術も大切ですが、子どもが安心して自分の居場所を見出し、自発的に歌うようになることが合唱の原点だと!子ども自身が自ら伸びていくありさまを学んだと感想を述べておられます。

「心を合わせて、思いを一つにする」、今月の聖句は、パウロがフィリピの教会に宛ててかいた手紙の一節ですが、パウロがどのような思いで教会を思い描いていたか、読みとれます。フィリピの教会が内部で混乱していたことへの苦言を呈している箇所です。「こころを合わせる、思いをひとつにする」、わたしたちの家族の中でも大切にしたいことばです。

 

 

 


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