10月の園だより

10月暗唱聖句

「ほかの種は良い土地に落ち、芽生え、育って実を結んだ」 マルコ4章8節

 

園長 本田栄一

 

 台風15号は関東圏に多大の影響を残しました。停電と断水などインフラが寸断され、

地域が孤立して災害の状況の把握が遅れたようですが、国や県は被災者の支援を最優先して、特に入院患者、高齢者、障がいを持つ人々の安全の確保に動いてほしいと思います。

9日当日は、1号児は休園、2.3号児は10時登園にしました。小学校も授業を行った学校と休校にした学校がありました。教職員の体制が整わない学校は休校もやむを得なかったようです。シオンでも電車通勤の先生が集まるには時間がかかりました。非常時の対応はマニュアル通りにいかない場合もあります。まずは子どもの安全と安心を優先して、臨機応変に対応していきたいと考えています。

 

 今月の暗唱聖句は有名な「種まきのたとえ」です。ガリラヤ湖畔でイエスが船に乗って、湖畔に集まった人びとに向けて語った譬え話です。冒頭、種を蒔く人が種蒔きに出ていったとあります。だれもが自分の経験と照らし合わせて聞いたことでしょう。

はじめに「道端に落ち、鳥がきて食べてしまった」、「石地に落ち、根付かなかった」、「茨の中に落ち、茨が覆いかぶさり、実を結ばなかった」という三つの失敗例が紹介され、最後に「良い土地」に蒔かれた種が芽生え、育ち、それぞれ何十倍にも成長して実を結んだと。

「良い土地」とはどのような土地なのか。普通に考えて、よく耕され、養分を含んで、日当たりもよく、水はけもよい土地だと考えられます。種がまかれても、よい土壌でないと芽生えないのは当たり前のことです。

このたとえを子どもの成長に関連付けて考えると、子どもの賜物を活かすためには土壌の備えが必要ということかもしれません。蒔かれた種が健やかに育つには土壌となる環境が整えられることが肝要であり、環境さえ整えば、種が宿しているちからで育っていくという道理を説明した教えだともいえます。わたしたちの保育の営みも、子どもたちに付与された天賦の才を損なわずに実を結ぶよう心備えが必要です。

 

 


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