3月の園だより

「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28:20)

 

園長 本田栄一

 

野田市で亡くなった小4の女子のニュースに心痛めておられる方が多いと思います。なぜ、もっと早くケアがなされなかったのか、悔やまれます。ここ数年間、子どもの虐待が増えている傾向があります。このような機会に、私たちも日常的に「しつけ」と称してよかれと思って行っている言動を吟味してみる必要があります。大人が言動に注意を払い、反省的な態度を失わないようにこころがけることで改善されていくことが多々あるように思います。

この一年間、町田市の「医療的ケアを必要とする子どもの受け入れガイドライン」を作成する協議会に参加しました。医師や研究者、看護師の皆さんとの共同作業から多くの学びと知見を得ました。医療的ケアを要する子ども、重い障がいをもつ子ども、さらに家庭で支援を要する人びとのための支援策としてのガイドラインを作成する作業です。
医療的なケアや重い障がいなどのハンディを抱える子どもたちの支援は家族とともに、医療、保健、保育所などの連携なしには成り立ちません。しかし、町田市もまだ十分な支援体制が整っていない状況にあります。今回の取り組みは公的な支援を必要とする子どものニーズに応じて保育園に受け入れていこうとする試みです。今後、充実した支援制度になるように願っています。

 

今月の聖句はマタイによる福音書の最後を締めくくることばです。
「神さまがみまもっていてくださる」というメッセージです。この庇護されている環境はひとが生きていくうえでなくてはならない条件です。子どもが安定して成長していくために不可欠な条件です。この「みまもり」のなかで自分が生かされていることに気づくようになれば、自尊感情も生まれてきます。私たちに求められている役割のなかで忘れてならないのは、子どもに対して「いつもそばにいてみまもっているよ!」とのメッセージを繰り返し体現することかもしれません。

 

 

 


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