11月の園だより

暗唱聖句「わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫である」

ヨハネによる福音書15章1節

園長　本田栄一

プレイデー、シオンデー、今年は無事に開催できました。昨年のシオンデーは雨天のために順延になりましたが、今年は素晴らしい秋晴れのグランドでペープサート「三匹の子ぶた」が演じられ、大きな拍手が寄せられました。準備と運営にかかわった保護者の皆さまに心から感謝申し上げます。
プレイデーでは、かけっこを見ているとその成長ぶりには目を見張るものがありました。マラソンも年長の貫録を十分に感じさせる迫力がありました。ゴールした子どもに手渡したリンゴは信州・駒ヶ根の元保護者のりんご園から届いたシナノスイートです。今年も日程に合わせて収穫してくださいました。リンゴを頬張る子どもたちの笑顔は素敵でした！

さて、今月の聖句「わたしはまことのぶどうの木」。ぶどうは雨の少ないパレスティナの風土に適した果物です。日常生活と切り離せない作物でした。
ぶどうについてはワイナリーを経営している従兄から話を聞いたことがあります。栽培の難しさはハサミの入れ方ひとつで房のつき具合や味を左右する剪定の作業です。枝が長いと根元と末端とではぶどうの味が変化するので味を一定に保つのが難しく、高いぶどう棚に手を伸ばして行う作業は体力的にもきつい作業だと聞きました。作物を育てる苦労がひしひしと伝わってきました。

聖句の4節後半には「ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないようにあなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない」とあります。「つながり」はイエスとつながることを指していますが、このたとえ話を広義に解釈すれば、わたしたちも「つながり」のなかで生かされていると言ってもよいのではないでしょうか。さらに、わたしたちの日々の生活が無償の贈り物によって営まれていることを知ることで世界の奥行きが深まっていきます。こうした「つながり」の世界に生かされていることを子どもたちに伝えていくことも大切ですね