6月の園だより

088057

〈6月の暗唱聖句〉
「実に、キリストはわたしたちの平和であります」(エフェソ2:14)

 

園長 本田栄一

047308最近、子どもたちの読書量が上がってきていると聞いています。朝読書運動の成果かもしれません。フィンランド人は読書大好きの国民です。あの高い学力を保持できているのは、大人から子どもまでよく本を読んでいることが背景にあるように思います。

今月の暗唱聖句は先月に続いて平和が主題です。パウロはエフェソ教会に対して、キリストにおいてひとつになるように「キリストの平和」と呼んで、十字架は「敵意という隔ての壁を取り壊した象徴だ」と説明しています。十字架は敵意を壊し、和解を意味するシンボルとして用いられてきました。

この手紙の背景には、初代教会のなかには「ユダヤ教の伝統をもつ人たち」と「非ユダヤ教的な伝統をもたない外国人」といわれる人びととの間に「隔ての壁、障壁」がありさまざまな問題が生じていました。初代教会のなかでは、その障壁を乗り越えて認めあう関係を作り出すことが課題になっていました。

残念ながら、その後の歴史をたどるとわかりますが、宗教戦争が繰り返されています。今日も、「宗教と民族紛争」が政治的に絡み合い、複雑な政治状況を作り出しています。争いの原因となる事態を避けるためには互いに相手を理解し、認め合う道を模索しなければなりません。そのためには、お互いに偏見を取り除くために近現代史、そして、現在の国際法にもとづく人権保障の学びは欠かせません。
ユダヤ人を迫害したヒトラーは突然、登場したのではなく、ユダヤ人をはじめとするマイノリティーを排除し貶める言説が流布された前史があることを忘れないようにしましょう。多民族共生をめざすにはお互いに理解を深め、学びあうことが不可欠です。読書はそうした学びを深め、お互いに学び合うきっかけをつくりだします。
あのマザーテレサが最も心を痛めたのは宗教と民族の紛争でした。自らの父親もその犠牲になりました。昨今、繰り返されているヘイトスピーチの背後に何が意図されているのか見抜く目を養いましょう。

 

011279


 

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