12月の園だより

11月の聖書のことば
「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適うひとにあれ。」

ルカによる福音書2章14節

園長 本田栄一

2000年前の地中海世界はローマ帝国の支配下にあって皇帝アウグストゥスのもとでもっとも安定した時代をむかえ「ローマの平和(パクス・ロマーナ)」を謳歌する時代でした。パクスと言われるように、一見、平和に見える時代でした。しかし、実際はローマ帝国内の属州支配は強大な軍事力によって保たれていた「見せかけの平和」でしかありませんでした。
パレスティナにおいても、ローマへの税金とユダヤの税金と二重の税金の取立てによって民衆は疲弊していました。このようなローマによる経済的搾取と軍事的抑圧のもとで民衆が待ち望んでいたのは、まことの平和をもたらす「救い主」の到来でした。

 

今月の聖句は、その救い主を待望していた羊飼いたちに告げられた天使のメッセージです。「地には平和、御心に適う人にあれ」という天使の呼びかけは民衆のこころからの「平和を求める」祈りへの応答として聞くこともできます。

 

クリスマスは「よろこびの知らせ」と共に平和な状態から程遠い、闇に包まれて見えなくされている人びとの存在に気づき、声が届かない人びとの声に耳を澄ますときです。まもなく、クリスマスを迎えます。この一年を振り返り、豊かな恵みを感謝すると共に、小さくされている人びとの声に耳を澄ましましょう。

被災地では、いまもなお自分の家に帰りたくても帰ることができない人びと、家族がいっしょに住みたくても住めない人びと、自分の生業を続けたくても戻れない人びと、原発による汚染のために家に戻れない家族があります。

また、子どもの健康が不安で自主避難している家族や孤独な生活を余儀なくされている高齢の人びと、原発汚染を防ぐために危険な作業を強いられている人びと、被災者のために日夜労している大勢の人びとがあることをこころに留めましょう。


 

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